旬の野菜を皮ごと食べたり、調理したりすると気になる残留農薬。
また、栽培しているときも、どれくらい農薬をつかっているのか…心配になりますよね。
特に小さい子供がいて離乳食をスタートしたり、妊婦さんで食べ物に気を使ったりし始めた方は特に気になるのではないでしょうか。
でも、一般のスーパーで販売している野菜や果物は、ほとんどが慣行栽培(国基準の農薬使用)のものです。
有機栽培・減農薬のものを探すのはひと苦労ですよね。
食材宅配サービスの大きなメリットの一つは、
各社が定めた基準の有機・低農薬の野菜・果物を購入できる
という点です。
各社ともに安心な食材ということはうたっていますが、具体的に農薬基準はどのようになっているのでしょうか。
私自身もしっかりと把握したかったので、今回食材宅配サービス各社の農薬・化学薬剤使用の基準について徹底比較しまとめました。
目次
農産物の農薬使用安全性ランキング
まずは農薬使用に関して安全性の高いランキング結果はこちらです。
- ビオ・マルシェ(有機野菜)
- 大地を守る会(無農薬)
- オイシックス(減農薬)・らでぃっしゅぼーや(減農薬)
- 生活クラブ(残留農薬に基準)
- パルシステム(削減推奨)
- コープ(国基準)
以降、各社の基準詳細について紹介していきます。
1位 ビオ・マルシェ(有機野菜)
ビオ・マルシェは基本的に全ての取り扱いが有機野菜(有機JAS認証)という唯一のサービスです。
1983年という、まだオーガニックという概念があまり広がっていなかった頃に兵庫県で創業したビオ・マルシェ。
1993年には国際基準に則ったオーガニック基準を定めて取り扱い、2001年に基準を「有機JAS」に統一し、オーガニックな暮らしを広めてたサービスからも、有機野菜やオーガニックへの思いが伝わってきます。
有機栽培なので、季節により栽培できるもの・できないものがありますが、同じ作物でも時期により産地を変えることで可能な限り提供できるように取り組んでいます。
ビオ・マルシェは有機野菜セットが4種類あり、その中から一つを毎週注文(自動宅配)する必要があります。
ビオ・マルシェの有機野菜セット
参考:ビオマルシェの宅配サービスについて
但し、一人暮らしだとちょっと余ってしまう量かもしれません…
2位 大地を守る会(無農薬)
40年前、まだ農薬を使わずに野菜を育てるなんで無理だと言われていた頃。
そんなときでも、農薬を使用することに疑問を感じた農家さんと手を取り合い、無農薬野菜のトラックでの配達販売からスタートしたのが大地を守る会です。
そんな、農薬公害をなくしたいという思いからスタートした大地を守る会は、大手食材宅配の中でトップクラスの割合で無農薬農産物を取り扱っています。
取り扱い農産物のうち、90%が無農薬栽培。
参考:大地を守る会公式サイト
残りの10%も有機肥料を使い、土壌消毒剤・除草剤は使わないなどの大地を守る会独自基準にのっとり栽培されたものなので、どれも安心して選ぶことができます。
見た目や形が悪くても基準を守り作った作物は大地を守る会が買い取ってくれる約束をしているので、農家さんも安心して無農薬でこだわりの作物を作れるんです!
3位 オイシックス・らでぃっしゅぼーや(低農薬)
オイシックスとらでぃっしゅぼーやの2社は農薬に関する理念が近いです。
両社ともに、国基準の慣行栽培や農薬利用回数を減らした特別栽培よりも、さらに厳しい独自基準の農薬や化学肥料使用ルールを設けています。
オイシックスの基準
参考:オイシックス安心安全への取り組み
らでぃっしゅぼーやの基準
参考:RADIXの厳しい基準
両社ともに、
- 基本的には農薬不使用を目指す
- ただし、天候や品目・地域により全く不使用が叶わない場合、最低限に留める
- 残留農薬の検査を定期的に行う
といった内容です。
らでぃっしゅぼーやではこの基準をRADIXと呼び、取り扱い青果のうち94%がRADIX基準(RADIXは特別栽培よりも厳しい基準)。
有機JASに関してはもちろん評価していますが、マーク取得にこだわりすぎて申請のために大きな負担を被ったり味を損なうこともあるので、こだわらなくても良いというスタンスです。
4位 生活クラブ(残留農薬基準)
生活クラブは環境への意識も高いサービス。
そのため農薬に関してもできるだけ使用しないという方針ではありますが、具体的なルールは使用回数ではなく「残留農薬」という基準で定めています。
生活クラブの農作物に関する独自基準は以下の通り。
- 国内で食料を自給するために努力します
- 土づくりを基本とした農業をします
- 農薬と化学肥料はなるべく使用しません
- 残留農薬は国の基準の1/10未満を自主基準とし、達成を目指しています
- 情報公開を原則とし、生産者と消費者との信頼関係を高めています
※参照:生活クラブ農薬に関する基準
できるだけ使用しない、達成を目指すとありますが農薬使用回数の基準は具体的に示されていません。
具体的な基準としては
「残留農薬は国基準の1/10」
になります。
ただし栽培方法から基準を定めている上記4社と比較するとやや安心度では劣るかもしれません。
5位 パルシステム(削減推奨)
パルシステムでも、「農薬削減プログラム」として化学肥料や農薬・化学薬品を使用しない農業を奨励しています。
具体的には、
コア・フード | 化学合成農薬・化学肥料不使用(有機JAS相当) |
---|---|
エコ・チャレンジ | 化学合成農薬、化学肥料が慣行栽培の1/2以下。 |
という基準を設けて、取り扱っています。
低農薬は慣行栽培の1/2なので、独自基準を定めている他宅配サービスと比べるとやや緩い基準になりますね。
また、パルシステム全体では慣行栽培(国基準)のものも取り扱っており、以下のような扱い割合。
※参照:パルシステム栽培基準
有機・低農薬栽培のものは以下のマークがつくので、カタログではそのマークを確認して購入する必要があります。
「コアフード」
「エコチャレンジ」
のマークがついたものを選べば良いのね。
6位 コープ(国基準)
最もシェアが大きく取り扱い品数も多いコープ。
価格が安く便利な反面、農作物に関しては一般スーパーと同じ、つまり国基準の慣行栽培物がメインとなっています。
もちろん取り扱い商品のなかには、特別栽培や有機栽培野菜などのコーナーもあります。
ですので、そういった安心のものを手に入れたい場合は、コープのなかで有機コーナーなどから野菜や果物を選ぶ必要があります。
種類は多くありませんがその分価格は良心的!
食材宅配サービスの農薬使用基準まとめ
同じように食の安全をうたっていても、細かく見ると基準はそれぞれ異なることがわかりました。
結論をまとめると、
- どうしても有機野菜
→ビオ・マルシェ - できる限り無農薬野菜
→大地を守る会 - 安心できるレベルの基準&他商品も便利に注文したい
→オイシックス・らでぃっしゅぼーや
という感じになります。
ただし上位のビオ・マルシェと大地を守る会は入会金や年会費等で初期費用6,000円以上かかるのと、ビオマルシェは固定セットを購入する必要があります。
なのでその点も考慮すると、
- 固定費不要のオイシックス
- 入会金1,000円のみのらでぃっしゅぼーや
でスタートしても良いではないでしょうか。
日々の買い出しに何時間かけていますか?
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そうしたら、毎日がとっても楽チンになりました!